栄養と機能性

打豆(うちまめ)は大豆を原料としてつぶして乾燥させた加工食です。ですから大豆ペプチド、大豆イソフラボン、大豆サポニン、ポリフェノールといった大豆の持つ代表的な成分を持っています。

 福井県の昔からの郷土食である打豆の調理法は、これらの大豆の持つパワーを流出せずにそのまま摂取できる機能性を持つことが、分析の結果より明らかになりました。

打豆の抗酸化機能(パワー)

下記は、大豆と打豆に含まれる総ポリフェノール(主にイソフラボンを含む)とその抗酸化能について、調理法の違いによる比較を行ったものです。

大豆と打豆の調理法による比較
上記2つとも大豆との調理条件による比較分析(仁愛女子短期大学)より抜粋

 実際に食べる1食あたりの調理法で比較したポリフェノール量は、打豆と味噌(つまり伝統的な打豆汁)が高い値を示しています。

 打豆を水で加熱する(煮る)と、15分の加熱で総ポリフェノール量が増加し、抗酸化能も強くなります。また味噌を一緒に入れた場合はさらに値が高くなっていることから、打豆汁は味噌汁の煮汁に多くの機能性成分が溶出していることが予想されます。

 このことから、福井県の郷土食である「打豆汁(打豆の味噌汁)」は、簡単な調理法で同量の大豆を摂取するよりも総ポリフェノールを多く摂取出来る、万能型抗酸化能健康料理といえます。

 これらの抗酸化パワーと優れた大豆のパワーを併せ持つ打豆は、大豆の持つ栄養成分を余すことなく使い切ることの出来る、隠れたスローフード代表選手といっても過言ではありません。

抗酸化能とは

活性酸素(体内の酸化)によって起こる動脈硬化や高血圧、生活習慣病といった老化現象に対する防衛能力のこと。ポリフェノールやカテキン、CoQ10など、高い抗酸化能を持った成分が注目をあつめています。

総ポリフェノールとは

強い抗酸化作用があり、老化の原因と言われる活性酸素を除去する働きがある。代表的なものとしては、お茶に含まれるカテキンや大豆に含まれるイソフラボン、ブドウ・赤ワインに含まれるアントシアニンなど。


打豆

福井の郷土料理「打豆」を文化的・歴史的に調べたデータベースです。

産学連携研究について

仁愛女子短期大学との産学連携で、福井の打豆の由来や文化背景、栄養的特長について、調査していただいています。

データの引用について

参考文献:
日本調理科学会誌vol.38 No.2 197〜203(2005)
「福井県における打ち豆料理の利用について」
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