現在の姿と課題

食文化・生活の変化の中で打豆(うちまめ)のことをどう伝え続けていくか。
 下記に福井県内のアンケート調査の結果を引用します。

打豆の知名度と食体験の調査結果

平成14年より県内に住む539名に「打豆の利用状況を知るアンケート調査」を実施しました。

大豆と打豆の調理法による比較

 打豆はとくに県北での知名度が高く、福井県全体では6割以上の知名度がありました。
 また、若年群に対し、高年群の知名度は80%と高くなっていました。
  特に高年群では打豆の食習慣になじんできたためからか「栄養的によい」「味がよい」ことを理由に打豆を食べていますが、若年群では郷土食としての生活に根付いた食習慣は少なくなっており、給食で食べる割合が高いようです。

 入手方法の調査結果では、昭和初期は各家庭で石臼の上でつぶして作られていましたが、現在は6割以上が量販店において購入しています。
  高度成長期や終戦以降、打豆(大豆)を作る人がいなくなり、口頭継承が行われなくなったことも食体験の減少の理由と考えられます。

若者への郷土食の継承を

現代は生活の多様化により、生活に占める仏事の割合も減少し、それとともに食文化は急激に変わりました。特に近年は利便性、簡易性などが求められ、各個人の食にかける時間も減り、それとともに郷土食に対する興味や愛着も薄れてきています。

郷土料理「打豆汁」 福井の伝統的打豆料理

 郷土食はその土地の人々の生活や習慣が長い時期をへて少しづつ培われてきたものです。人々の生活の知恵、歴史や文化がすべて詰まった集大成です。
 そういった伝統食が失われるということは、そこに生きてきた土地や人々の歴史、智慧が消え去ってしまうということであり、それはとても悲しいことです。

 コシヒカリやカニなど、地元の自然食材に恵まれた福井ももちろん、歴史を重ねながら静かに長く受け継がれてきた大切な郷土料理があります。

 栄養にすぐれた福井の郷土料理と食文化を継承し、その歴史を伝えていくためには、若年層へ打豆の紹介や調理法を提案していくこと。
 また何よりも「食べて」もらうことで伝えていくこと。
 このことが私たちは必要だと考えています。


打豆

福井の郷土料理「打豆」を文化的・歴史的に調べたデータベースです。

産学連携研究について

仁愛女子短期大学との産学連携で、福井の打豆の由来や文化背景、栄養的特長について、調査していただいています。

データの引用について

参考文献:
日本調理科学会誌vol.38 No.2 197〜203(2005)
「福井県における打ち豆料理の利用について」
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